ARAを使用してPresonus Studio OneでMelodyneを使用する

VSTインターフェースのエクステンションであるARAは、Melodyne editor、assistant、essentialのPresonus Studio Oneへのタイトな統合を可能にし、より快適なMelodyne体験を実現します。このイントロダクションでは、Studio OneでMelodyneを使用するために必要な基本的操作について説明します。このガイドは、Melodyneユーザーマニュアルの追補です。

弊社ウェブサイトに記載のStudio OneとMelodyneの互換性についての情報 もお読みください。

Melodyneをロードおよびインストールする

Studio One ProfessionalにはMelodyne essentialのライセンスが付属しています。Studio One ArtistまたはProducerには、最上位製品であるMelodyne editorのトライアルバージョンが付属しています。

MelodyneとARAでオーディオイベントを編集する

Studio Oneでオーディオイベントを選択し、[オーディオ]メニューから[Melodyneで編集]を選択します。キーボードショートカットのCmd-M(Mac)またはCtrl-M(Windows)を使用してもかまいません。Melodyneが自動起動し、オーディオイベントを分析してノートを表示します。Melodyneは、Studio OneのオーディオエディターやMIDIエディター同様、Studio Oneウィンドウ下部のパネルに表示されます。このオーディオイベントにアクセスしたい場合、ダブルクリックすればそのノートがMelodyneに表示されます。

ARAにより不要となる手順

Melodyneについて詳しくは、Melodyneユーザーマニュアルまたはユーザーマニュアルビデオをご覧ください。マニュアルでは、ARAを使用しない場合のMelodyneの使用方法について説明しています。ARAでは、Melodyneの使用に大幅な機能向上が実装されているため、マニュアルに記載されているテーマのうち以下は記述が当てはまりません。

*転送:*ARAを使用しない場合、編集したいオーディオ部分をDAWからMelodyneにリアルタイムで再生する必要があります。このプロセスを「転送」と呼びます。ARAを使用する場合、転送は必要ありません。[Melodyneで編集]を選択すると、オーディオイベントがMelodyne内に開きます。このため、ARAを使用している場合、Melodyneユーザーインターフェースには[転送]ボタンが表示されません。

ファイル管理: ARAでは転送の必要がないため、転送に関連するファイル管理も不要です。このため、Melodyne pluginには[ファイルマネージャ]ダイアログがありません。保存して後で作業内容を修正したり第三者に提供したりする場合、必要となるのはStudio Oneのソングファイルです。Melodyneが必要とするデータはすべてソングとともに保存されます。

テンポと拍子の変更: ARAを使用する場合、Melodyneは、Studio One内でのすべてのテンポおよび拍子の変更に自動的に従います。ARAを使用しない場合、これらの変更をMelodyne内でリアルタイムに再生する必要があります。

MIDIエクスポート: ARAを使用する場合も、MIDIのエクスポートにはMelodyne editorとassistantの[設定]コマンドを使用します(Melodyne essentialでは使用しません)。しかし、ARAではMIDIのDAWトラックへのエクスポートが大幅に簡便化されており、Melodyneで開いているオーディオイベントをインストゥルメントトラックにドラッグするだけで実行できます。

Melodyneが自動対応するオーディオイベントへの変更

Studio Oneでオーディオイベントの配置を変更すると、ARAを使用している場合であれば、Melodyneは自動的にその変更に従います。ARAを使用しない場合、DAWトラックになされた変更をすべてMelodyne内で手動で再現する必要があります。ARAを使用するMelodyneが自動対応するオーディオイベントへの変更は次のとおりです。

Studio OneとMelodyneのタイムストレッチ動作

Studio Oneのインスペクター(トラックリストの左、トラックリスト上の[i]ボタンをクリックすると開く)では、各トラックに対して[テンポ]>[追従]または[テンポ]>[タイムストレッチ]のいずれかのオプションを選択できます。選択されたオプションについてMelodyneはStudio Oneに従います。以下の例は、トラックに[タイムストレッチ]が選択されている場合にのみ適用されます。[テンポ]>[追従]または[テンポ]>[追従しない]が選択されている場合、タイムストレッチは生じません。

オーディオファイルをソングにドラッグする際、優勢なテンポに合わせてオーディオファイルが自動的に合わせられるようにするには、[タイムストレッチ]を選択します。ファイルによってはMelodyneを使用しなくても正しく調整することができる場合がありますが、多くのファイルではMelodyneが必要となります。Melodyneでオーディオイベントを開いた場合、常にMelodyneがタイムストレッチを行います。

技術的観点から言えば、タイムストレッチングはテンポ検出をベースに実行され、ストレッチまたはスクイーズのいずれかを実行するかどうか、またソングのテンポにどの程度適合させるかどうかを決定するには、Studio OneとMelodyneの両方がテンポを認識する必要があります。テンポが決定される方法は、ファイルの生成元により異なります。たとえば、ソングのテンポが100BPMであるとします。

オーディオファイルが現在のStudio Oneソング内で録音またはバウンスされたものである場合、ソングテンポ(100BPM)で再生されるものと考えて間違いないでしょう。この場合、テンポ検出は行われません。ソングテンポを120BPMに上げると、オーディオファイルのテンポも100から120BPMに上がります。

ファイルの生成元が別のソングである場合、たとえばそのソングのテンポが125BPMであるとすると、Studio Oneはテンポを認識することができません。この場合、2つのオプションから動作を選択できます。

イベントインスペクターの[ファイルテンポ]フィールドに[125]を入力します。Melodyneはこのフィールドにアクセスし、125 BPMをファイルテンポとして認識し、ソングテンポに合うようオーディオをストレッチまたはスクイーズします。

ファイルの元のテンポが分からない場合、Melodyneを使用してテンポを検出できます。Melodyneの[テンポ]フィールドの隣の[...]アイコンをクリックし、[テンポ]ダイアログを開きます。

[テンポを再検出]を選択し、[OK]をクリックしてダイアログを終了します。Melodyneがファイルのテンポを検出し、インスペクターの[ファイルテンポ]フィールドに入力します。これで、ファイルをストレッチまたはスクイーズする度合いが判明します。

ファイルに段階的なテンポ変更(リタルダンドなど)がある場合、テンポを入力することができません。しかし、[テンポを再検出]が選択されている場合、Melodyneはテンポの変動を認識し、再生中にファイルをストレッチまたはスクイーズしてオーディオファイルが常にソングのテンポに適合するようにします。結果として、ファイルのテンポはよりリニアになります。Studio Oneで任意のテンポ進行を作成することもでき、その場合Melodyneはファイルテンポをそのテンポに合わせて調整します。

チャンネルストリップにMelodyneをインサートする:ARAなし

ARAを利用するには、MelodyneをイベントFXとしてインサートする必要があります([Melodyneで編集]コマンドを使用すると自動実行されます)。チャンネルストリップにMelodyneをインサートすることも可能ですが、この場合、ARA統合は機能しません。つまり、転送を実行する必要が生じ、Melodyneはテンポ変更やStudio Oneのトラック上のオーディオイベントになされた変更を自動追従しなくなります。

Melodyneをオーディオイベントからバイパスまたは削除する

Melodyneをオーディオイベントからバイパスまたは削除するよう切り替えるには、オーディオイベントのイベントFXインスペクター内のMelodyneをオフに切り替えるか削除します。Melodyneをバイパスすると、タイムストレッチはMelodyneではなくStudio Oneにより実行されるようになります。

[比較]ボタンを使用すると、Melodyneのタイムストレッチはアクティブのままとなりますが、ノートへの変更はすべて一時的に反転し、灰色表示のblobで示されます。

ヒントとアドバイス

バッファサイズ
オーディオバッファサイズは1,024サンプルに設定することをおすすめします。これより小さい値はCPU負荷を大幅に増加させます。ヘッドフォンミックスを外部チャンネルストリップやミキサー経由ではなくコンピューターで直接行う場合など、上記より小さい値を設定する必要がある場合、すべてのMelodyneインスタンスをオフにします。新規トラックの編集を開始する際、Melodyneを再びオンに切り替えます。