環境設定とキーボードショートカット

[環境設定]ウィンドウでは、Melodyneの動作オプションおよびキーボードショートカットを設定できます。

ウィンドウとユーザーインターフェイス設定を開く

Melodyneプラグインでは、[設定]メニューから[環境設定]を開きます。Melodyneスタンドアロンでは、プログラムメニュー(macOS)またはファイルメニュー(Windows)から[環境設定]を選択します。スタンドアロンの設定オプションは、プラグインの設定オプションとは多少異なります。

以下のユーザーインターフェイスオプションは、両方のMelodyneで選択可能です。いずれかのMelodyneで変更を行うと、どちらのMelodyneにも適用されます。

  • 言語: ユーザーインターフェイスの言語を選択します。
  • ピッチラベル: 音名に使用する表記を、英語式(C、B、Bbなど)、ドイツ式(C、H、Bなど)、ラテン式(Do、Si、Sibなど)に設定します。

*コード表記: コードラックで使用される表記を選択できます。

  • アピアランス: ここでは、ユーザーインターフェイスに対するさまざまなコントラスト設定を選択できます。
  • デフォルトチューニング: 新規作成されたドキュメントの基準音高Aのデフォルト周波数を設定します。
  • 取り消しの最大回数: Melodyneでは最大100の編集操作を取り消しできます。デフォルト値は25です。必要に応じて、この値を上げることができます。値を上げるとより多くのRAMを消費し、下げるとRAMを節約できます。
  • ツールチップを表示Melodyneの操作に慣れたら、ツールチップ(アイコンやユーザーインターフェイスの要素にカーソルを重ねると表示される説明文)を非表示にすることができます。

オーディオと録音の環境設定

スタンドアロンとプラグインの両方で、次の2つのオプションを使用できます。

  • オーディオキャッシュ:Melodyneが内部処理に必要とするオーディオキャッシュのハードディスクのロケーションが表示されます。
  • オーディオキャッシュサイズ:キャッシュの最大サイズを設定します。

オーディオキャッシュはMelodyneがその作業に必要なファイルを一時的に保存するのに使用されます。生成されるファイルのサイズは、処理されるオーディオファイルおよびMelodyneが検出に使用するアルゴリズムにより異なります。

これらのファイルを削除し、それらを作成したあるいは使用していたMelodyneプロジェクトを再び開く場合、ファイルを再作成する必要があります。その場合、プロジェクトを開くのに時間がかかります。一方、ファイルがある場合、Melodyneはそれまでどおりファイルを使用します。

キャッシュサイズは調整できます。次回プログラムを開いた際にキャッシュがいっぱいの場合、Melodyneは新しいデータのために自動でスペースを解放します。

注:オーディオキャッシュのロケーションはあらかじめ決められており、変更することはできません。
Windows: C:\Users\(ユーザー名)\Documents\Celemony\Separations.
macOS: /ユーザ/(ユーザー名)/ライブラリ/Caches/com.celemony.Melodyne/Separations

以下のオプションはプラグインでのみ使用できます。

  • 転送後にオーディオを分析: このオプションを選択すると、オーディオ素材の検出(分析)は転送が完了するまで開始されず、転送時のCPU負荷が低減されます。ご使用のコンピューターの能力がそれほど高くなく、転送中にクリックノイズやドロップアウトが聞こえたりシステムのスピードが低下するようなことがある場合、このオプションを選択します。

[環境設定]の[オーディオ]と[録音]ページには、次のオプションがあります。

  • オーディオデバイス: ご使用のオーディオハードウェアのオーディオドライバーを選択できます。
  • サンプルレート: Melodyneで使用するサンプルレートを選択します。
  • バッファサイズ: オーディオ編集に使用するバッファサイズを設定します。値が小さくなると、レイテンシは低くなりますが、CPU負荷は大きくなります。
  • バッファアンダーランを無視: Melodyneスタンドアロンを処理能力の低いコンピュータで使用しており、過負荷の可能性がある(クリックノイズやドロップアウトが生じる可能性がある)場合、このボックスにチェックマークを入れると、コンピュータの処理能力が優先されます。オーディオハードウェアはドロップアウトに非常に敏感であることが多いため、このような場合にコンピュータ全体をクラッシュする可能性があります。もしクラッシュが生じた場合、このボックスにチェックマークを入れます。クラッシュすることはまれですので、ほとんどの場合このオプションは無視してもかまいません。
  • マスター出力: Melodyneスタンドアロンのメイン出力を選択します。この出力のレベルは、トランスポートバーのマスターボリュームコントロールでコントロールします。オーディオハードウェアの出力が1つのみの場合、これがマスター出力に自動的に設定されます。
  • デフォルト入力: Melodyneスタンドアロンのメイン入力を選択します。オーディオハードウェアの入力が1つのみの場合、これがマスター入力に自動的に設定されます。
  • ファイルフォーマット: Melodyneで録音の保存に使用するファイルフォーマットを選択します。一般的に使用されるフォーマットはWAVとAIFFです。

ショートカット

[ショートカット]ページでは、Melodyneの機能やコマンドの大多数をキーボードショートカットを割り当てることができます。機能やコマンドはカテゴリー別に分類されています。カテゴリー横の三角形をクリックすると含まれるすべての機能が表示されます。たとえば、以下のスクリーンショットは、編集ツールに関連する全コマンドです。

コマンド(この例では[ピッチモジュレーションツール])をクリックしてから、割り当てたいキーまたはキーの組み合わせを押します。選択が保存され、そのキーまたはキーの組み合わせを押すとピッチモジュレーションツールが有効になります。必要に応じて、この手順を各コマンドに対して繰り返します。

割り当てられたキーの組み合わせの右に「x」が表示されます。これをクリックすると、以下のいずれかの機能を選択できます。

  • 削除: 割り当てがキャンセルされ、ショートカットを使用してこのコマンドを呼び出すことができなくなります。
  • Melodyne 5: コマンドに対するデフォルトショートカットが復元されます。(デフォルトショートカットがないコマンドの場合、ここで[Melodyne 5]を選択すると[削除]を選択したのと同じ結果になります。)

カテゴリを開閉してコマンドリストをスクロールするほかにも、_左側_の検索ボックスにタイプ入力することでお探しのコマンドを検索することができます。対象が絞り込まれ、時間の節約になります。コマンド名全部を入力する必要はありません。語を入力すればその語を含む検索結果が表示されます。

変更したい場合、左側の検索ボックスの「x」をクリックすると、元のリストが復元されます。

コマンド名または機能名で検索するほか、割り当て済みのキーまたはキーの組み合わせを検索することもできます。これには_右側_の検索ボックスを使用します。ここでも、一部を入力すれば複数の結果が表示されるので便利です。

たとえば、ピッチモジュレーションツールを有効にするコマンドにキーボードショートカットを割り当てたいとします。この場合、「M」(「モジュレーション」の「M」)が第一候補となるでしょう。「M」がすでに使用されている場合、Shift+MやCmd+Mも考えられます。現在の割り当て状態を確認したい場合、右側の検索ボックスに「m」を入力すると表示されます。

「M」はすでに割り当て済みですが、Alt+MまたはShift+Mを使用できます。

両方のフィールドを組み合わせることもできます。

こうすれば、適切なショートカットをいとも簡単に見つけることができます。また、別の機能にデフォルトで割り当てられている「M」を割り当て直すことも可能です。

ショートカットアサインをセットとして保存したり、特定のDAW向けのカスタムデザインセットをロードすることもできます。このようなセットを管理するには、左上の歯車アイコンを使用します。

  • …編集済み: 現在使用中のショートカットセットが表示されます。たとえば「Cubase」とだけ表示されている場合、現在ロードされているショートカットセットはCubaseに対してデザインされたもので、編集が加えられていないことを示しています。一方、[Cubase (編集済み)]と表示されている場合、Cubaseに対してデザインされたセットをロードした後に独自の変更が加えられていることを示します。この場合、このセットを新規名で保存することをおすすめします(下参照)。
  • Melodyne 5: すべてのコマンドと機能に対してファクトリーデフォルトのショートカットがロードされます。これを選択すると、保存していない独自のアサインは失われます。
  • [開く]と[保存] : これらのコマンドでは、既存のショートカットセットをロードしたり、変更をハードディスクに保存したりできます。ショートカットアサインを保存すると、スタジオを移動する際にそこにあるMelodyneにロードすることができます。

保存機能を使用する場合、ショートカットは次のフォルダーにデフォルトで保存されます。

macOS:
/ユーザ/共有/Library/Application Support/Celemony/Shortcuts/Melodyne5

Windows:
C:\ProgrammData\CelemonySoftwareGmbH\Shortcuts\Melodyne5

ショートカットをデフォルトのフォルダーに(「MyShortcuts」などの名前を付けて)保存すると、リスト内に表示され、簡単に選択できるので便利です。

ただし、別のスタジオに移動して別のコンピューターで作業する場合、USBスティックやDropboxフォルダーなどに保存することをおすすめします。

アップデートを確認

このページでは、Melodyneがアップデートを自動的に確認するか、ユーザーが手動で確認する([今すぐ確認]ボタンを押したときのみ確認する)かを設定できます。