Melodyneを使用するためのインサートと準備

  • Melodyne and Studio One: the ARA workflow– このショートビデオでは、Studio OneにMelodyneをARA統合する利点について説明しています。Melodyne studioの場合。別エディションでは異なることがあります。

以下のツアーでは、MelodyneをLogicソングに統合する方法について説明します。

Studio OneでのMelodyne

MelodyneとPresonus Studio Oneをさらに効率的に連携させる方法についてのアドバイス。

  • Adapting short samples – 作品のコード進行とキーに合致するようポリフォニックサンプルを適応させる
  • “Ghost” v. “real” copies – オーディオ・イベントをコピー時に発揮される優れた柔軟性
  • Adapting samples to different chords – 別のセッションのサンプルやトラックを現在のソングに適応させる方法
  • Adapting loops – ライブ録音の変動するテンポにループを完全に同期させる
  • Creating a tempo map – 各録音のテンポを追跡し、クリックトラックを作成する方法
  • Stretching the tempo – 人間らしさを残しつつ(あるいは無くして)ライブ録音のテンポを再構築する

Melodyneをロードおよびインストールする

Studio One ProfessionalにはMelodyne essentialのライセンスが付属しています。Studio One ArtistまたはProducerには、最上位製品であるMelodyne studioのトライアルバージョンが付属しています。

  • Melodyneがインストールされていない場合、[Studio Oneインストール]ウィンドウを開いてください。
  • [PreSonusユーザーアカウントからコンテンツをダウンロード]をクリックします。Melodyneインストールプログラムは製品一覧にございます。プログラムをダウンロードして起動し、画面上の指示に従ってください。パッケージ版のStudio Oneをご購入いただいた場合、インストールウィンドウの2つ目のオプションを選択し、MelodyneをStudio One DVDからインストールします。
  • Melodyneをご使用になるには、ソフトウェアを登録し、アクティベートする必要があります。Melodyneを初めて起動すると、アクティベーションアシスタントが表示されます。
  • Melodyne essentialのシリアルナンバーは、[詳細]ボタンをクリックすると表示される[Studio Oneについて]ダイアログにあります。

MelodyneとARAでオーディオイベントを編集する

Studio Oneでオーディオイベントを選択し、[オーディオ]メニューから[Melodyneで編集]を選択します。キーボードショートカットのCmd-M(Mac)またはCtrl-M(Windows)を使用してもかまいません。Melodyneが自動起動し、オーディオイベントを分析してノートを表示します。Melodyneは、Studio OneのオーディオエディターやMIDIエディター同様、Studio Oneウィンドウ下部のパネルに表示されます。このオーディオイベントにアクセスしたい場合、ダブルクリックすればそのノートがMelodyneに表示されます。

技術的観点から見ると、[Melodyneで編集]コマンドはMelodyneがEvent FXとしてインサートされます。結果として、MelodyneはStudio OneのEvent FXウィンドウに表示されます。

Melodyneはチャンネルストリップにインサートすることもできます。プラグインではこのケースがほとんどですが、ARA統合が使用できる場合はその限りではありません。転送を実行する必要が生じ、Melodyneはテンポ変更やStudio Oneのトラック上のオーディオイベントになされた変更を自動追従しなくなります。すべてを考慮すると、これはおすすめできるワークフローとはいえません。

Melodyneをバイパスまたは削除する、編集を比較する

Melodyneをオーディオイベントからバイパスまたは削除するよう切り替えるには、オーディオイベントのEvent FXインスペクター内のMelodyneをオフに切り替えるか削除します。Melodyneをバイパスすると、タイムストレッチはMelodyneではなくStudio Oneにより実行されるようになります。

比較スイッチ:
Melodyneを無効にするDAWのバイパス機能に加えて、Melodyneの[比較]スイッチは同様の機能を果たします。

ただし、DAWのバイパス機能とは異なり、Melodyneの[比較]スイッチは全ての編集の音だけでなく見た目の違いも比較します。次のような影響があります。

  • [比較]スイッチは、どのトラックであるかに関係なく、また現在ノートエディター内に表示されているかどうかに関係なく、Melodyneがコントロールする全てのクリップに影響します。そのため、ソング全体が、Melodyneでノート編集を開始する前の状態に戻ります。
  • マクロやツールを使用して行ったかどうかに関係なく、ノートになされた全ての変更が解除されます。
  • DAWのテンポに合わせるためのクリップのテンポ調整も覆されます。

アドバイス:長いファイルを扱う

ARAの場合、Melodyneを使用する前にイベント境界を狭めていても、オーディオイベントが参照しているオーディオファイル全体が必ず分析されます。これにはいくつかの利点があります。たとえば、後からイベントの境界を広げても、Melodyneで再度分析する必要がありません。

ただし、オーディオイベントにMelodyneを初めて使用する場合、かなりの時間がかかることがあります。たとえば、イベントが参照しているオーディオファイルが数時間にわたるライブ録音の場合などです(Melodyneは[ポリフォニック]アルゴリズムでこれを分析します)。

このような録音の一部を編集する場合、Melodyneで編集を開始する前に、該当のパッセージを新規イベントに変換しておくことをおすすめします([イベント]>[選択をバウンス])。短い新規オーディオファイルとなり、Melodyneの分析がずっと迅速になります。

トラックモードのマルチトラックビュー
トラックモードでは、Melodyneがインサートされている全てのDAWトラックのリストを表示できます。

(色付きの)[編集]スイッチおよび(灰色の)[参照]スイッチを使用して、トラックに属する全てのノートをノートエディターに表示できます。CmdまたはShiftキーを押したまま[編集]ボタンをクリックすると、ノートエディター内の複数のトラックのノートを同時に表示して一度に編集できます。これは、たとえば和音が確実に調和するよう、ボーカルのハーモニー全てに同時にアクセスしたい場合などに行います。

同じテクニックを使用して、対応する灰色の[参照]ボタンをCmdまたはShiftクリックして、参照用に1つまたは複数のトラックを表示に追加できます。これらのトラックのノートも灰色で表示されます。これは、これらのノートが不意の編集を防ぐためロックされており、単にハーモニーやリズムの参照用に表示されていることを示します。典型的な使用方法としては、ボーカルのハーモニーを編集する際に参照用にリードボーカルを表示させる手法があります。これにより、結果として生じる和音をきちんと調和させることができます。

アドバイス:ノートエディター内に複数のトラックが同時に表示されており、複数のクリップから構成されている場合、クリップ境界を示す灰色の線は、その数が非常に多くなり、表示を分かりにくくしてしまうことがあります。このような場合、[オプション]メニューの[クリップ境界を表示]オプションをクリアすると、灰色の線が非表示となり、乱雑さを低減できます。

ソングの保存、アーカイブ化、提供

ARAにより、作業内容を保存およびアーカイブ化する場合、Melodyneに特別な考慮をする必要はありません。Melodyneにより使用されるファイル(次回ソングを開く際に必要となるファイル)は全て、Studio Oneプロジェクト内に保存されます。

ただし、Studio Oneプロジェクト(リミックス目的などで)を第三者に提供するつもりの場合、受取側がMelodyneバージョン4以降を利用できる状態である必要があります。Melodyneのどのエディションを所有しているかは関係ありません。たとえば、受取側が所有しているのがMelodyne essentialで、あなたが使用したのがMelodyne studioである場合、受取側は、studioエディションの編集を全てそのまま聞くことができます。もちろん、受取側でソング上にMelodyne編集を変更または追加したい場合、可能なアクションは所有するエディションの機能セットに制限されます。

Melodyneを利用できない場合、第三者と作業内容を共有する前にトラックをバウンスすると良いでしょう。この操作は、プロジェクト内で使用されているサードパーティ製プラグインといった理由からも推奨されます。

バッファサイズ

オーディオバッファサイズは1,024サンプルに設定することをおすすめします。これより小さい値はCPU負荷を大幅に増加させます。ヘッドフォンミックスを外部チャンネルストリップやミキサー経由ではなくコンピューターで直接行う場合など、上記より小さい値を設定する必要がある場合、すべてのMelodyneインスタンスをオフにします。新規トラックの編集を開始する際、Melodyneを再びオンに切り替えます。