オーディオをロードおよび保存する

このツアーでは、Melodyneスタンドアロンでオーディオファイルを開いてエクスポートする方法について説明します。

注:Melodyneが必要とするメモリの量は、Melodyneに転送またはロードするファイルの長さによっても決まりますが、主には含まれるノートの数により決まります。ファイルに含まれるノートが多いほど、検出処理にかかる時間は長くなり、必要なメモリは多くなります。明確なルールを示すのは困難ですが、一般的に、ファイルが1時間より長いと、検出処理が遅くなります。ファイルが2時間を超えると、メモリ不足によりロードや転送が不可能な場合があります。このような場合、ファイルを分割してから、Melodyneで編集が必要な部分のみを転送またはロードしてください。

オーディオファイルがロードされている際のテンポ調整

オーディオファイルが開いている場合、Melodyneはオーディオファイルに含まれる音だけでなくテンポも検出します。このテンポ情報がファイルのテンポ調整に使用されるかどうかは、トランスポートバーのオートストレッチボタンの状態によって異なります。

詳しくは、ツアーの「テンポ検出とオートストレッチ」をご参照ください。

メニューからファイルをロードする

[ファイル]>[オーディオをインポート]を選択し、ファイルセレクターを使用して希望のオーディオファイルを選択して開きます。

オーディオは、WAV、AIFFなどのさまざまな非圧縮フォーマットのほか、MP3/CAFファイル、Apple Loopsでロードできます。 Melodyne studioでは、一度に複数のファイルを選択して開くことができます。ファイルはそれぞれ個別のトラックに割り当てられ、プロジェクトの第1小節目からスタートします。

また、メニューバーから[ファイル]>[開く]を選択してオーディオファイルをロードすることもできます。この場合、複数のオーディオファイルを選択すると、各ファイルに対して個別のプロジェクト(トランスポートバー上に独自のタブを持つ)が作成されます。

ドラッグ&ドロップでファイルをロードする

以下のロケーションから、ドラッグ&ドロップでファイルをロードすることができます。
*ご使用のオペレーティングシステムのファイルマネージャー(Finderやエクスプローラーなど)

  • Melodyneのファイルブラウザー(ご使用のハードディスク上のフォルダーが表示されます。下記参照)
  • Melodyneのプロジェクトブラウザー(プロジェクトが使用しているオーディオファイルが表示されます) ドラッグ&ドロップ処理では、2つのドロップゾーンが使用できます。
  • トラックパネル:1つまたは複数のオーディオファイルを既存のトラックまたはトラック下の灰色のエリアにドラッグできます。各ファイルはそれぞれ1つのトラックに割り当てられます。必要に応じてファイルに対する新規トラックが作成されます。ファイルはドロップされたタイムライン上の位置に留まります。
  • ノートエディター:ノートエディターには一度に1つのファイルのみドラッグできます。ノートエディターに表示されているトラックにオーディオがあるかどうかは関係ありません。ファイルはドロップされたタイムライン上の位置に留まります。 オーディオファイルをMelodyneにドロップする際、グリッドが有効の場合、ファイルはグリッドにスナップします。ファイルをグリッドの影響なく自由に配置したい場合、グリッドを無効にする必要があります。

アドバイス:オーディオファイルだけでなくMelodyneプロジェクトファイル(MPDファイル)もタイムライン上の任意の位置でドラッグ&ドロップできます。この場合、Melodyneは現在のプロジェクト内にMPDファイルのすべてのコンテンツをインポートします。

ドラッグ&ドロップ処理を使用する際は、オートストレッチスイッチの状態に注意してください。オートストレッチスイッチの状態により、インポートされるファイルがプロジェクトのテンポに適合するかどうかが決まります。

ファイルブラウザー

ファイルブラウザーは情報パネルに表示され、よく使用するオーディオファイルフォルダーへのすばやいアクセスを提供します。

はじめは、ファイルブラウザーは空の状態です。コンピューターのファイルマネージャー(Finderやエクスプローラー)から空の灰色のパネルへと、追加したいフォルダーをドラッグします。

ファイルブラウザーのフォルダーへは、さまざまなストレージデバイスやファイル構造内のさまざまな階層からドラッグできます。ブラウザー内部では、すべてのフォルダーが同一階層にシンプルなリストとして表示されます。各エントリの左の小さな三角形は、フォルダーを展開するのに使用します。こうすることで、フォルダー階層をナビゲートできます。

フォルダーをダブルクリックすると、フォルダーに直接「突入」するような感じになり、ファイルブラウザー内の残りのディレクトリ構造は表示されません。ブラウザー一番上のポップアップボタンには現在のフォルダーのパスが表示され、非表示のフォルダーを再浮上させ(最上階層に戻す)、フォルダーへのアクセスを復活させます。

オーディオファイルは、色付きのblobまたは灰色の波形でファイルブラウザー内に示されます。色付きのblobのあるファイルには、すでにMDDファイルがあります。これにはファイルのテンポと音の検出に関する情報が含まれているため、検出処理を繰り返すことなくすばやくロードすることができます。灰色のシンボルの付いたファイルには、MDDファイルがありません。

各オーディオファイルの右には再生ボタンがあり、内容をプレビュー(試聴)できます。このプレビュー機能用のボリュームボタンは、フォルダー名またはレベルを表示するポップアップボタンの右にあります。

オーディオを保存する:エクスポートウィンドウ

オーディオ素材をオーディオファイルとしてハードディスクに保存するには、メニューバーから[ファイル]>[エクスポート]を選択します。[エクスポート]ダイアログが開きます。ダイアログにはさまざまなオプションがあります。

一番上の列から、エクスポートされるファイルのフォーマット、サンプルレート、ビット分解能を選択します。 (MIDIのエクスポートについては別のツアーで説明しています。) 2番目の列から、エクスポートされる素材の範囲(時間単位)を選択します。 下のラジオボタンでは、トラックのステレオミックスを作成するか、各トラックに対して個別のファイルを作成するかを選択します。 素材がモノまたはステレオのどちらでエクスポートされるかは、オリジナルのファイルに含まれるチャンネル数により決まります。 エクスポートしたくないトラックをミュートしておきます。ミュートされているトラックはステレオミックスに含まれず、ミュートされているトラックに対するファイルは作成されません。ソロボタンにはそれと逆の効果を持ちます。1つまたは複数のトラックをソロに切り替えておくと、これらのトラックのみエクスポートされます。

[範囲](時間上)には、以下のオプションを選択できます。

  • 全体:最初のトラックの先頭から最後のトラックの末尾までのすべてです。
  • サイクル範囲のみ:サイクルロケーター間のタイムラインの一部のみです。
  • 参照トラックの範囲:この場合のエクスポートは、右のポップアップボタンを使用して選択されている「参照トラック」の時間上の範囲に限定されます。
  • 参照トラックの先頭を末尾に:上と同じく、タイムライン上の参照トラックの先頭と同じ位置でエクスポートが開始されますが、この場合、アレンジの最後のトラックの末尾まで継続されます。
  • 各トラックに対して個別の範囲:各トラックに対して個別のファイルが作成されます。この場合、対象のトラックの範囲全体がカバーされます。このオプションが選択されている場合、ステレオミックスは作成されません。

[テールを含める]ボックスは、たとえば[サイクル範囲のみ]が選択されているが、選択範囲内のノートの一部が範囲の末尾に重なっている場合にチェックマークを入れます。このオプションを選択すると、ノートのテイルが途中で切れないよう、またディケイが維持されるよう、範囲がわずかに広がります。

[エクスポート]ボタンをクリックして、選択されているオプションでのエクスポートを開始します。ファイルセレクターが開き、保存場所を選択できます。

[オーディオを置換]コマンド

[ファイル]メニューの[オーディオを置換]コマンドでは、[エクスポート]ダイアログを使用することなく、Melodyneで編集したオーディオファイルを元の名前で保存できます。オリジナルのファイルはMelodyneで編集されたバージョンにより置き換えられますが、同時に、Melodyneはオリジナルのファイルを保存してファイル名に「orig」を追加します。オリジナルのファイルは削除されたのではなく名前が変更されただけなので、今後も未編集のオリジナルにいつでもアクセスできます。

[オーディオを置換]での保存は、DAW内でMelodyneを外部サンプルエディターとして使用する場合に便利です。DAW内でボタンを押すと、Melodyne内での編集用にファイルを開くことができます。続いて[オーディオを置換]で保存すると、ファイルはDAWに自動的に「戻され」ます。これは、DAWがファイルの識別とアクセスにファイル名を使用しているためで、Melodyneはそれ以降名前を変更しないため、[オーディオを置換]を使用してMelodyne内で編集されたファイルを保存すると、即時にファイルがDAWで使用可能になります。

Melodyneを(プラグインとして使用するのではなく)DAWのサンプルエディターとして使用することの利点に、長めのファイルでは時間がかかる転送処理をロード操作でより迅速な置き換えられることがあります。難点は、編集内容をアレンジ内で聞くことができず、「フリーズ」しなければオーディオファイルをDAWで使用できるようにできないことです。これはプラグインのMelodyneでの操作とは異なります。プラグインでは、ファイナルミックスまで開いたままにしておき、いつでも変更を加えて、DAWアレンジに照らして聞くことができます。

オーディオファイルの置換とMelodyneプロジェクトファイルの保存は互いに影響し合うプロセスです。たとえば、DAWのファイルをMelodyneで開いて編集を行う場合に、後でこの編集をやり直したいと考えているとしましょう。このような場合、編集内容をMelodyneプロジェクトファイル(拡張子「.mpd」)として保存します。この.mpdファイルはDAWにより提供されるオーディオファイルを内部参照します。

この時点で編集したオーディオファイルをDAWに戻したい場合に[オーディオを置換]コマンドを使用すれば意図しない結果がもたらされます。なぜなら、Melodyneの.mpdファイルは、オリジナルではなく、新たに編集されたバージョンのオーディオファイルを参照するからです。これはつまり、さらなる編集の過程で削除済みのノートを復元しようとする場合、このノートはもうファイル内には存在しないため、復元できないことを意味します。この問題を防ぐため、オーディオファイルを置き換えると、Melodyneは、再び.mpdファイルを保存する前に、.mpdファイル内の参照を_編集済み_オーディオファイルではなくオリジナル(名前に「orig」が付いているファイル)に変更します。.mpdファイルを作成すると[オーディオを置換]コマンドが[ファイル]メニューから消え、代わりに[オーディオを保存および置換]が表示されるのはそのためです。

これにより、一方でDAW内の編集済みオーディオファイルに即時にアクセスできるようになり、また一方で、.mpdファイルをロードするだけでMelodyne内で取り消しや追加変更をいつでも行うことができます。

注:[オーディオを置換]コマンドはWAVまたはAIFファイルにのみ使用できます。 .mp3 や .caf などの圧縮オーディオ形式ではオリジナルを上書きすることはできません。[ファイル]メニューの[エクスポート]コマンドを使用して新規WAVまたはAIFファイルを作成する必要があります。

保存時に、[オーディオを置換]および[オーディオを保存および置換]コマンドは、Melodyne内でオーディオファイルが開かれている_トラック_の名前を使用しますが、これは開いているオーディオファイルにより決まります。この点を挙げるのは、これは2つの結果をもたらすからです。まずこれは、[オーディオを(保存および)置換]機能により使用されるファイル名を変更することなく他のサンプルを該当のトラックに追加してMelodyne内で自由にアレンジできることを意味します。次にこれは、Melodyne内でトラック名を変更すると、[オーディオを(保存および)置換]により使用されるファイル名が変更されることを意味します。つまり、上で説明した方法で[オーディオを置換]または[オーディオを保存および置換]コマンドを使用したい場合、トラック名を変更してはいけません。